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メニエール病かもしれない
めまい、耳鳴り、肩こりといえば「メニエール病だ」と思われがちですが、実際には、まだメニエール病に罹ってるわけではありません。メニエール病とは内耳の障害で、中長期的に連続してめまい、難聴、耳鳴りに悩まされる症状をいいます。この多くは内耳の片側に起こる障害であり、両耳に起こるのはきわめて希なことです。
近代医学が推測している原因は、内耳を満たしている内リンパ液が感染などの影響で過剰になり、内リンパ水腫(すいしゅ)を発症する(後記)からではないかということですが、詳しいメカニズムについては今だに不明だということです。
女性では、これに生理不順、不妊、流産、早産、未熟児出産、肥満などが加わって、肉体的・精神的な不調が加齢してもずっと続きます。
放っておくとメニエール病になる
突然と襲ってきて2~3日で回復、また暫くすると突然と繰り返される、めまい、耳鳴り、難聴、首筋の凝り・・・
こんな時、医者に行けば十中八九「メニエール病だ」と診断され、たくさんの医薬を飲むことに。
この不調、放っておくと腎炎、膀胱炎、前立腺癌、膀胱癌、子宮癌、リウマチ、痛風などの発症をみて、放置していると死に至るので看過してはならないと言われます。さらに、脱毛、白髪進行、歯のぐらつき、足腰衰弱、頻尿、背筋痛・腰痛・関節痛、脱力感、不眠、不安感、無気力、喉の渇き、よく風邪を引く、寝汗、手の平足の裏のほてり(冷え)などの体調不良も顕れるので、気が気ではありません。
中高年齢に差しかかると多くの方が体験するこれらの不調。加齢による老人病なのかと思いきや、最近では子供たちにも広がって、永久歯が生えない、若白髪、ショック症(いじめ・登校拒否)などの社会問題にまで発展しています。
栄養不良か最大の原因
偶発的なめまい、耳鳴り、肩凝り程度の体調不良なら、まだメニエール病に罹ったわけではありません。これらの不調の原因は、内耳の働きのちょっとした不具合にあります。その第一に考えられるのが内耳空間や器官内部に満たされている内リンパ液や粘液の劣化です。その原因としてあげられるのが、腎機能低下、栄養不良、運動不足、そしてストレスなどによる体液の代謝(古い体液を新しく入れ替える)不良です。
以下では、内耳器官のメカニズムを参考にしながら、めまい、耳鳴りの原因を探ってみましょう。
耳の構造
上絵(青色部分)は「内耳」と区分される位置にあって、身体に感じる様々な動きを感知する器官です。もっとも上に位置する3つの管を「三半規管」、中部の卵型の部分を「前庭」、下部のカタツムリ状の部分を「蝸牛」といいます。
三半規管は身体の傾きと回転を関知し、前庭は上昇・下降とこれに関連する加速を感知、蝸牛は耳から入ってきた音(音波)を察知して各々の情報を脳に送ります。
これらの器官の内部はリンパ液(体液)で満たされており、有毛細胞(感知細胞)がびっしりと並んでいます。身体の作動につれて頭部が動き、それに連れて規管内のリンパ液が移動して有毛細胞(感知細胞)が刺激されると、これらの情報は電波信号となり、前庭神経を経由して脳に送信されます。それによって、生体は瞬時に身体の内外に起きている様々な動きを察知することが出来る、ということです。前に傾けば、転ばないように脚が前に出る。横に傾けば、脚が横に開く。身体が回ると転ばないようにバランスをとる。物が飛んでくると手で防ごうとする、というように、視覚と脳と連動して身体が反応するという機能(反射神経)が備わっています。
めまいのメカニズム
上絵(青色部分)のように、三半規管は3つの管が組み合わさった構造をしています。正面に立つ形の管は身体の左右の傾きを感知し、縦面に立つ管は身体の前後を感知、底面(水平)に置かれた管は身体の回転を感知します。
各々の管の内部にはリンパ液(体液)が入っており、これらが管内を動くことで体勢を感知できる仕組みになっています。
三半規管の原理
上絵はその略図です。ビンを三半規管のパイプ、中の液はリンパ液(緑)とします。
絵①(正常)身体が寝てると室内は水平だと認識する。
絵②(正常)身体を起こせば室内は水平に見える。
絵③(リンパ液の粘度が高い)立ち上がったけどパイプの中で液が動かなければ室内は垂直に見える。
例として、①からいきなり③の状態になると、頭がぐらついて反射的に倒れ込みます。このように3つの規管内のリンパ液が動いたり動かなかったりすることから、前後・左右・回転という3通りの動きの正常な感知が出来なくなって「めまいという神経異常を起こす」ということです。リンパ液が何故に動かなくなるかについては、下段の「肩凝りのメカニズム」の後に解説しましょう。
耳鳴りのメカニズム
内耳
上絵では内耳をクローズアップします。外耳道を通過すると、その奥に「鼓膜」と呼ばれる太鼓の皮のような膜があります。音はこの膜に当たって振動させて、この動きが鼓膜の奥に接する「耳小骨」に伝わりす。耳小骨は3つの骨の集合体で、具体的には鐙骨(あぶみこつ)・砧骨(きぬたこつ)・槌骨(つちこつ)が組み合わさり、それぞれが筋肉と関節で繋がって、鼓膜の振動を増幅(約30倍)して「蝸牛」に伝えたり、大音声を制御するなどの働きをしています。
耳小骨は滑らかで微細な作動ができるよう「粘膜とリンパ液」で保護されていますが、粘液が異常に重くなると耳小骨の働きが低下して「蝸牛」に伝わる振動も少なくなるので、一般的にいわれる「難聴」が進行することになります。
原因については、粘性の高まりによる耳小骨の可動不良、または粘液の分泌量が少なくなったことによる耳小骨間の摩擦(消耗)が考えられます。これによって脚や指の関節がポキポキ鳴るように、耳小骨もゴリゴリガーガーという低温域の耳鳴りとして感知されるようになります。
また、キーンという高音域の耳鳴りと細い針で刺すような鋭い刺激については、蝸牛から脳の聴覚中枢に連結する前庭神経が収まる「神経鞘」の緩衝剤(ゼラチン質)が枯渇するからだと考えられます。
肩凝り・首筋の張り
これら不調の原因は「体液に何らかの異常がある」からでしょう。何故なら、耳鳴り・難聴の方の多くが頻繁な肩凝りや首筋の張り(緊張)で苦しんでいる(過去の私も含めて)からです。
近代医学の源流となる古代ギリシア医学やローマ医学では、ヒポクラテス(下絵)が活躍した紀元前5世紀頃から四体液説を主張し「体液のバランスによって健康状態や精神状態が決められ、その調和が崩れると病気になる」と、体液の重要性を説明しています。
ヒポクラテス
ヒポクラテスは、医師としての倫理や責務などを取りまとめてギリシア神へ宣誓文(ヒポクラテスの誓い)を奏上するなど近代医学の礎となっており、今でも「医学の父」と呼ばれています。
では、ヒポクラテスが言う体液について、より詳しく検証してみましょう。
体液とは、血液、組織液、胆汁、粘液など生体内に存在する液体の総称で、リンパ液とはリンパ管の中を流れている体液のことを指します。無色透明な液体で、体中で廃棄される老廃物や余分な水分、異物、化学物質、ウイルス、癌細胞などを器官や臓器、細胞から回収します。そしてリンパ節という「関門」で細菌や異物などは堰き止められ、白血球、リンパ球(免疫細胞)によって処理された後に静脈に流れ込んで身体を循環し、腎臓から排泄される仕組みです。

リンパ節
リンパ節は体内に800ヶ所も有るのですが、その内の10%近くが上図のとおり首から肩に集中しています。リンパ液が汚濁するとリンパ節で滞留してしまい、首筋の張りや肩凝りとなります。時間が経てば経つほど、内耳には汚れたリンパ液が過剰に溜まり、これによって、めまい、耳鳴り、難聴、肩凝りを併発することとなります。
緊急の解消法としては、マッサージがいいです。按摩専門店に行ってリンパ節を中心に揉んで、凝りを取るという治療法がもっとも効果的ですが、もちろんこれは一時的です。
マッサージしても凝りや痛み、めまい、耳鳴りが続く場合は、リンパ節が機能しないということなので、顔や喉に「むくみ」がでてしまいます。これを「リンパ浮腫」といい、この段階になるとメニエール病を発症したと考えても良いでしょう。そのまま放置していると、頭部の内圧が上がることから急に血圧が高くなり、脳梗塞や脳出血で命を落とすことになります。
ということは、めまい・耳鳴り・肩凝りとは、絶体絶命の危険を前もって知らせてくれる「シグナル」だと考えられます。
体液浄化の決め手は腎臓にある
では、どうすればリンパの流れが改善できるのか、今度は西洋医学に対して双璧とも言える東洋医学(中医)についても、検証してみましょう。

4500年以上も自然医学を研究する中国では、めまい・耳鳴りなどの不調を「腎虚」と呼んでいます。読んで字の如く「腎臓に貯蔵されるべき栄養成分が空っぽだ」という意味です。
腎臓(副腎)に貯蔵される栄養といえば「亜鉛」と「遊離アミノ酸(アルギニン・オルニチン・カルニチン・シトルリンなど)」が代表的です。これらの成分は多くの酵素生成やホルモン生成に関与しており、不足すると腎機能障害・免疫力低下、皮膚疾患、不妊、ED(生殖器障害)、粘液生成ができない、インスリン生成ができない(亜鉛酵素不活)、多くの部位に不調を生ずる、老化を早めるといったトラブルが生じます。(亜鉛について詳しく知るにはここをクリック)

腎臓に貯蔵されるべき栄養成分が不足すると、腎機能は低下(慢性腎不全)して、血液・体液の濾過作業が疎かになり、こうして血液中の老廃物が過剰(クレアチニン増加)になると、リンパ節はリンパ液の処理をしなくなるので、内耳においてはますます凝りがたまって、めまい、耳鳴りが頻繁に起こってきます。
腎臓に付帯する副腎の機能
中医のいう「腎虚」について、もう少し掘り下げてみましょう。腎臓に貯蔵されるべき栄養成分(亜鉛+シトルリン・アルギニン・オルニチンなどのアミノ酸類)が「空っぽ」になると腎臓の濾過機能が悪化する問題点の他に、性機能をつかさどり感情をコントロールする役割を担う「副腎」の機能までも、そろって不調になることが分かってきました。

副腎は左右の腎臓の上部に付帯する(上図黄色部分)ピラミット型の小さな臓器です。コレステロールを原料にしてストレスを制御する「コルチゾール」や集中力を高める時などに有効な「ノルアドレナリン」等のホルモンを生成して、分泌する重要な役割を担います。
副腎も腎臓と同じく、貯蔵されるべき栄養成分が不足すると、必要とするホルモンの生成と分泌が止まるので、以下のような、ホルモンバランスを損ねる体調不良を引き起こします。
・睡眠で疲れがとれなく、朝起きるのがつらい
・倦怠感、無気力感、性欲の低下
・ストレスに対処できず不安感がつのる
月経前症候群(PMS)になる
・月経不順・無月経・激しい生理痛・不妊・流産
・食べなくても肥満・ダイエットしてもリバウンド
・にきび・吹き出ものが鼻や口の周りに出来る
・めまい、耳鳴り、首筋の凝りがひどい
・思考が定まらない、記憶力低下、情緒不安定
・塩気が欲しい、香辛料が増える
・コーヒー(カフェイン)依存

※上記、黒文字は特に女性の体調異常
子供たちをむしばむ腎虚
子供たちの「いじめ」が、大きな社会問題に発展しています。常識的に考えれば、親や学校の先生が厳しく注意すれば修正できそうですが、よく調べてみると、あまりにも大きな問題点があることが分かってきました。
上表は最近30年間の「校内暴力事件の発生件数」ですが、これが単に子供たち同士のケンカではなく、いじめを含めた「キレる」という体質が広がっているように思えてなりません。子供たちの精神構造が変化した裏側には、いったい何があるのでしょうか?
その原因を探るべく、最近15年間のお菓子の売れ行きの変化についても調べてみました。大切な問題ですからちょっと横道にそれて、下をクリックして専用ページに立ち寄ってみましょう。

めまい・耳鳴り・肩こり改善の極意
では本項の最後に、どうすればめまいや耳鳴りが軽減するかについて方法を考えてみましょう。
体液も血液も同じですから、基本的には、化学物質を含まない純粋な食品を必要量摂取して、腸内細菌をしっかりと育てること。腸内環境が整うと、体内でイオン化を促進させるキレート化食材(ミネラルと有機酸が結合した食材)、発酵食品を摂取し、清水を充分に飲むことが不可欠となります。
同時進行として、下項の食事習慣、生活習慣を注意しながら腎機能・副腎機能の強化を図りましょう。
  • 1日に1~2Lの清水(ミネラルイオン水)を飲む
  • 過剰な塩分摂取を控えて天然塩を使用にする
  • カルシウム(イオン)不足にが起因する体調不良一覧
  • カリウム(イオン)過不足にならない食事
  • マグネシウム(イオン)不足にならない食事
  • 亜鉛不足を補うための協会が企画したサプリメント
  • 週に1度は時間をかけて入浴
  • スパイス料理で身体を内部から温める
  • 少し汗ばむ程度の運動量を毎日実行する
  • 冷房と冷たい飲み物は控える
メニエール病 食品

腎臓・副腎を強化するには、次の食品を食べましょう。
・亜鉛の含有豊富な牡蛎、牛肉赤身
・シトルリン(アミノ酸)豊富なスイカ
・ナトリウムを排除するカリウムが豊富な冬瓜
・オルニチン(アミノ酸)豊富なシジミ
・消化吸収と酵素化を促進する蛋白多糖体が豊富な冬虫夏草
・コリン(アミノ酸)が豊富なタンポポ
・粘液を生成するムチンを豊富に含むレンコン
(但し、人工透析患者はカリウム食品を食べれません)
体内に入る食品(上記)を化学物質を使わないで調理し、上記10項目の生活習慣を身につける。そして排泄をしっかり管理すれば体液はサラサラに。それに連れて、いつのまにかごく自然と、めまい・耳鳴り・肩こり・首筋の凝り、さらにはメニエール病さえも忘れてしまいます。

筆者:(一社)日本自然療法協会理事長 川浪 雅

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めまい、耳鳴り、首筋の凝りはメニエル病なのか?
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