善玉菌と酵素と代謝
健康は酵素とミネラル
必須アミノ酸と腸内不順物質
驚異的な代謝能力
ビフィズス菌を増やす
便秘と宿便
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必須アミノ酸と腸内不純物質
アミノ酸が生命の根源であるという説は、1953年にシカゴ大学において実証されました。
地球原始の大気成分とみられる水素・アンモニア・メタンの混合ガスに雷を想定した電気火花を飛ばす(ユーリーミラーの実験)ことによって、<アラニン><アスパラギン酸>というアミノ酸の合成に成功したのです。
このようにして自然界で生成されたアミノ酸が、大地のミネラルイオンと結合して酵素をつくり、やがてこれらが相互に作用しあってタンパク質が形成され、生命が誕生したものと思われています。
現在、300近いアミノ酸が発見さていますが、その中でタンパク質を構成するのは20種類です。
そのうちの<ロイシン><イソロイシン><トリプトファン><リシン><メチオニン><フェニルアラニン><トレオニン><バリン>そして<ヒスチジン>の9種類は必須アミノ酸と呼ばれ、人体で合成できないので食事から摂らねばなりません。
さらに、これらのアミノ酸は摂取のバランスをとることも必要です。
たとえばトリプトファンを100単位とってロイシンを10単位しか摂らなければ、消化吸収される量は10単位(リービッヒの法則)になってしまうから、トリプトファンの90単位は腸内に残り、悪玉菌の影響を受ければインドール・アミン・アンモニアなどの腸内不純物質を作りだす原因となります。
焼肉を例にとると、これが胃や十二指腸で小さく分解されて小腸に下りますが、そこで消化酵素が介在して焼肉に含まれるタンパク質の中からペプチドとアミノ酸を選び出して、腸壁から血液中に送り込みます。
焼肉のうちの溶解したり焦げた部分など、不完全なタンパク質はアミノ酸に分解できないので、やはりこれも腸内に残ってインドールなどに変わる可能性があります。
昔から「焦げた肉を食べたらガンになる」と言われていますが、こうして出来た腸内不純物質が高血圧やメタボリック症候群をもたらしたり、免疫を弱めて感染症やアトピー、ガンを発症する原因になります。
体内で作られるアミノ酸と酵素
必須アミノ酸に対して、人体内で作られる<アスパラギン><アスパラギン酸><アラニン><アルギニン><グルタミン><グルタミン酸><グリシン><システィン><セリン><チロシン><プロリン>以上11種類を非必須アミノ酸といいます。
これらは糖質を分解して生成されたグルコース(ブドウ糖)などを原料として、肝臓や筋肉などの器官で合成(アミノ酸合成)されます。
これら20種類のアミノ酸は、おのおのの器官や血液中に貯蔵されますが、古い細胞を廃棄して新しい細胞が作られる「細胞代謝」の際には、酵素の介在をもってタンパク質に合成(タンパク質合成)されます。焼肉として食したタンパク質が、善玉菌と酵素の働きによって一旦は分解され、再び、酵素の働きを得てタンパク質となるのですが、これは今まで何度も述べてきたように「肝臓が悪い人は肝臓を食べ、皮膚が悪い方はヒアルロン酸をたくさん含んだ豚耳(ミミンガー)や鶏皮を食べなさい」という薬膳の教義と全く一致する事実なのです。
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